大優勝旗の金具のお話し②(棒金具編)
大優勝旗の旗頭のことはコチラの記事で触れました。今回は旗竿につける金具のお話しです。
3代目の大優勝旗は、金具にこだわりました。
これまで優勝旗についていた冠頭綬(かんとうじゅ:ペナントのこと)を3代目には引き継がないということでした。
重さの観点から、今回の優勝旗に冠頭綬をつけられないというのは、その通りだと思います。
これまでの優勝校は、お名前を三方剣に記すことが出来ましたので、100回大会以降の優勝校の栄誉をどうにか表現できないかと考えてみました。
今回、工夫したのは4点あります。
1.甲子園の「窓」を表現
金具の上下に「甲子園の窓」を表現しました。
私は甲子園に出場したことがないからわからないので、甲子園球場に見学に行った際に球場の方にアドバイスをいただきました。
甲子園の室内練習場で練習をする際、外からの光はこの窓からのみ入ってくるそうです(写真左)。同じ窓でも、外からは写真右のように特に変哲もなく見えますので、まさに中で練習をした事のある人にしかわからないようです。室内練習場で練習した事がある方はピンと来られるそうです。そんな甲子園の「窓」をサカワの上下にあしらいました。甲子園ならではの金具だといえます。
2.甲子園に関わる全ての人を「無数の点」として表現
旗頭(三方剣先)に歴代優勝校名が記されておりますので、100回大会以降の優勝校もその中に名を連ねてもらおうと思いました。
高校野球には多くの人が関わります。
甲子園でプレーできる選手だけでなく、甲子園に出場できなかった選手、マネージャー、監督、コーチ、部長など、直接夢を追った関係者。
親御さん、兄弟、少年野球時代の監督、ブラスバンド・・・・等、夢追う若者を支えてこられた方々。
昔、甲子園を目指していた方、将来甲子園に出たい小学生・中学生…など、数え出したらキリがないほどの人が「甲子園」に憧れました。そんな熱い思いをもった多くの方々を無数の点として表しました。
3.甲子園出場校を「49枚のツタの葉」で表現
旗と棒をつなぐ金具は3つあります。その3つの廻りカンに49枚のツタの葉を彫刻しました。地方大会を勝ち抜いた49代表を意味しています。
4.全国優勝校が歴代優勝校に名を連ねる様子を「1本のツル」で表現。
目を凝らして見てみると、1本だけ上に伸びるツルがあります。その先には三方正面が。
そうです。三方正面の中には歴代優勝校のお名前が入っており、今年の優勝校もその1校として名を連ねるということを表現しています。
優勝旗のみならず、旗や横断幕には多くの方の思いがこもっています。それを今回は↑のような形で表現させて頂きました。
世界に1つだけの旗です。思いを込めて製作しています。
喜びの旗となりますように。
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