「大優勝旗(軟式)」ができるまで (1)染め 【旗の制作工程】

大優勝旗(全国高等学校軟式野球選手権大会)の新調のご注文を頂きました。日本中でも数少ない90cm巾の優勝旗です。

(他には春の甲子園、夏の甲子園、大相撲、ボートレース甲子園など)

これから製造工程を4工程に分けてご紹介します。当ページでは染め工程のご紹介です。

まずは、生地にノリを置いていきます。この生地は正絹綾錦地。綾目に織られている生地です。

文字など白くしたい箇所にノリを置き、染料が入らないように防ぎます。

月桂樹の葉は、緑色のノリを置いていきます。いずれも紙で出来たツツを使います。

ノリを置けたら一晩乾かします。

そして翌日。前日に置いたノリのひび割れを確認中↓

ひっこ(木の粉)をノリの上に置いて、ノリが割れないよう乾燥させます。↓

ハケを使って手で染めていきます。これを『引き染め』といいます。↓

染料を行きわたらせることができました。全面くまなく染められているか何度も何度も目で確認します。

乾燥させた後、1時間程、蒸します。↓

色を定着させるために蒸します。正絹は60分、綿は10分ほどだそうです。

蒸しが完了したら、水で生地に残っているノリ等を洗い落とします。

スプーンのようなものを使ってノリをそぎ落としていきます。

以上が一連の染め工程でした。次は刺繍の工程です。

京都はもともと染めや刺繍など、ほとんどの職種の職人さんがおられたため、市内でほぼ完結します。

この日染めたのも京都市内、次の刺繍も京都市内の職人さんで行います。

旗は、それぞれの職人さんの技術が合わさることで完成します。

次の刺繍の工程もお楽しみに!

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